女神さまからのおくりもの


  女神さまからのおくりもの38


「そうよ。ねえ、とうちゃん。
ゆうすげの花をみに行ってもいい
でしょ」
「きよ。おまえは、嫁入り前の娘
なのだよ。
今、縁談の話もいくつかあるしね」



「清太さんは、誠実な人よ。
だから、とうちゃんが心配するこ
とは、なにもないわ」
きよは、きっぱりいいました。



「とうちゃんも、そう思う。
清太は、まじめないい青年だ。
でも、庄屋の娘が、夕方遅く、使
用人と二人だけで出かけたなんて、
村の人たちにいわれても困るしね」



「ねぇ、とうちゃん。清太さんと
ゆうすげの花をみに行ってもいい
でしょ」
きよは、再び吉衛門に聞きました。


             つづく



    前回の分はこちら。
   

http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101106#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101001#p2