女神さまからのおくりもの97
「さっきもいったように、清太に
会わせることはできません。
でも、ひとめだけ、清太の元気な
姿をみせてあげましょう。
清太の元気な姿をみたら、家にも
どり、自分の使命をはたすことが
できますか」
「はい」
きよは、女神さまと約束しました。
「白駒。清太の姿がみえる場所へ、
案内してあげなさい」
「では、きよさん。行きましょう」
白駒は、野をこえ、里をこえ走って
いきます。
やっと麦草峠につきました。
「きよさん。もうすぐですよ」
白駒がいいました。
しばらく走ると、コメツガ・シラビ
ソの森がありました。
大きな木の根元には、黄緑色のこけ
がはえています。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20110105#p1
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