竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女1


たてしな山は、「諏訪富士」ともよばれ、
大昔から佐久や諏訪の人々に愛されてき
ました。
山のふもとに、美しい湖があります。
湖の名前は、しらかば湖。
音無川をせきとめてつくられた湖でした。



一月末のある日。
かなは、おとうさんといっしょに、しら
かば湖へ行きました。
目の前には、雪をかぶったたてしな山が、
朝日をあびて美しく輝いています。



「おっかあ」
「おっかあー」
「だれかしら」
かなは、あたりをみまわしました。
でも、湖のまわりにはだれもいません。
 

                つづく





童話「竜の姿をみた少女」は、
みほようこの五冊目の童話集
「竜の姿をみた少女」に、収録
されています。
2009年12月、「鳥影社」
から、発行されました。



童話集「竜の姿をみた少女」は、
「しらかば湖」と「白駒池」を
訪ねた時に、信州諏訪の「風の
神様」から聞いた話。
風の神様からのおくりものシリ
ーズ5。





   収録されている童話

  ・ 竜の姿をみた少女

  ・ 女神さまとの約束



       裏表紙