明神さまの姿をみた少女


 明神さまの姿をみた少女 9


「あの山のむこうにはなー、広い
高原があるのだよ。 そしてその
高原には、昔から大勢の女神さま
たちが住んでおられるそうだよ。



秋になるとな、女神さまたちが赤い
きれいなちょうになって、広い高原
を楽しそうにまうそうだよ。 とて
も美しい舞だそうだ」と。



少女が後をふりむくと、いつきたの
でしょうか。
かわいい小鹿が少女の後にちょこん
と立っていました。
小鹿の耳はたてにふたつにわれてい
ました。


       つづく


「明神さまの姿をみた少女」は、
諏訪の童話集「風の神様からのおく
りもの」に収録されています。





「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集。


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html


2001年8月 鳥影社より発行。