2016-07-04 ふしぎな鈴 童話 朝顔のエスカレーター 1 それから一年後。 残暑の厳しい九月五日のことでした。 大好きなおとうさんが、心臓病で急 になくなってしまいました。 しんきんこうそくでした。 「かな、おじいちゃんとおばあちゃ んに、かわいがってもらったことを、 いつまでも忘れないようにね。元気 で明るく生きていくのだよ」 おとうさんはいいました。 そして、桃の実の形をした鈴を、か なにくれました。 「リーン・リーン・コロンころん」 なんともいえないいい音がします。 つづく