竹取物語


くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 19


 まことかと聞きて見つれば言の葉を
 かざれる玉の枝にぞありける



かぐや姫は、歌とともに、玉の枝
も返しました。
一方、おじいさんは、あれほど皇
子と意気投合したのに、だまされ
ていたのかと思うときまりが悪く、
しょんぼりして座っています。



皇子は、立ったり座ったりして落
ち着きません。
日が暮れてから、皇子はこっそり
家へ帰っていきました。


         つづく