竹取物語


大伴御行大納言と龍の頸の玉 11


「船に乗ったら、船頭だけを信頼
するものだ。それなのに・・・なぜ
頼りないことをいうのか」
船酔いのため、大納言は口から
物をはきながらいいました。



「わしは、神様ではないので、何
もできません。強い風が吹き、波
が荒く、その上雷まで・・・。これは、
ただごとではありません。



あなたが、龍を探し殺そうと思っ
ているから、こんなことになって
いるのです。龍が怒っているので
すよ。早く神様に祈ってください」


          つづく