2017-12-28 開善寺の早梅の精 童話 開善寺の早梅の精 10 「文次さんですか。文次さんこそ、 いい歌をよまれる」 「いやいや、おはずかしい」 文次は、女の人にほめられ、顔が 赤くなりました。 「ところで、文次さん。なぜここ へみえたのですか」 「わしらは、今、甲斐の武田と戦 っている。だが、開善寺の早梅 がみたくなって、こっそり戦場を ぬけだしてきたのじゃ」 つづく