2018-01-02 開善寺の早梅の精 童話 開善寺の早梅の精 14 床には、禅語の軸がかかってい ます。 唐胴の一輪ざしには、梅がさし てありました。 部屋の中は、梅の花の香りでい っぱいでした。 「文次さん。ちょっと待ってい てくださいね」 そういって、女の人は、奥へ入 っていきました。 そして、酒と料理を持ってきま した。 「さあ、文次さん、どうぞ。体が 温まりますよ」 女の人は、文次に酒をすすめま した。 つづく