風の神様からのおくりもの

[童話]風の神様からのおくりもの


風の神様からのおくりもの 8


風の神様は、守屋山でかいこをかっていました。
かいこからは、毎年沢山のまゆ玉がとれました。
真っ白いまゆ玉です。


風の神様が住んでおられる守屋山には、こんない
いつたえがありました。
守屋山では、四百年に一度、それもたったひとつ
だけ、黄金色に輝く小さなまゆ玉がとれるといわれ
ています。
この地方に住んでいる人々のやさしい気持が、黄
金色のまゆ玉になるのだそうです。


風の神様は、四百年にひとつだけとれる黄金色の
まゆ玉を、とても大切にしておりました。
そのまゆ玉は、たとえ風の神様がもうひとつほしい
と思っても、なかなか手にはいらない貴重なまゆ玉
だったのです。


        つづく





「風の神様からのおくりもの」は、みほようこ
初めての童話集「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu1.html


童話集「風の神様からのおくりもの」の価格は、
現在1430円です。