女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


    女神さまとの約束 25


「とうちゃん。いつから歩けるようになったの」
「たった今、歩けるようになったのだ」
おぼつかない足どりでしたが、長者は歩けるようにな
りうれしそうでした。
「女神さまが、おとうさんを守ってくださったのでしょう。
おとうさんが歩けるようになって、よかったですね」
白駒も、うれしそうでした。


「とうちゃん。これが、黄金色の花だよ」
「おお、これが黄金色の花か。こんな美しい花は、み
たことがない」
長者は、花をみて驚きました。
「とうちゃん。手と足を、早く湯の中へ入れてごらん。
体が楽になるから」
長者は、手と足を、湯の中へ入れました。
「うーん、気持がいい。生きかえるような気がする」
長者は、うっとりした顔でいいました。


             つづく





童話「女神さまとの約束」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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