女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


    女神さまとの約束 32


その夜、長者とふくは、なかなかねつくことができま
せんでした。
次の朝。
長者は、白駒の背にのって、一人で家へ帰ってい
きました。
ふくは、女神さまとの約束を守り、黄金色の花が咲
いている岩場に残りました。


長者が帰ったその日。
白駒は、ぐったりしたおじいさんをつれてきました。
そして、ふとんの上に、おじいさんをねかせました。
「白駒。この人、ぐったりしているけれど、だいじょう
ぶ?」
ふくは、心配になって、おじいさんが息をしている
かどうかたしかめました。
「おじいさん、おじいさん。だいじょうぶですか」
何度も声をかけましたが、おじいさんは返事をしま
せん。


             つづく





童話「女神さまとの約束」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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