こんこんきつね・るみ

[童話]こんこんきつね・るみ


    こんこんきつね・るみ  6


一週間後。
ひろは、一年ぶりに散歩に行きました。
目の前には、雪をかぶった南アルプスの山々が美
しくみえます。
るみが住んでいるという西の空には、黒い雲がかか
っていました。
「るみちゃん。元気? るみちゃんに会って、ぼくは
少し元気になりました」
ひろは、西の空にむかって話しかけました。


すると・・・。
黒い雲が、美しい黄金色の雲に変わりました。
そして、雲の間から黄金色の太陽が顔をだしました。
「なんて美しい雲だろう」
ひろは、そっとつぶやきました。


            つづく