愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ハプニング? あーちゃんの指をがぶり・・・」 2


それから数ヶ月後。
その日、ぼくは昨日散歩の途中で拾ってきた野球ボ
ールで遊んでいた。
いつも古いボールしか落ちていないのに、昨日は新
品のボールが落ちていたのだ。
「わーい!! 新品のボールだ。うれしいな」
ぼくはとびあがってよろこんだ。
そして、昨夜はそのボールをだいてねた。


しばらくしたら、あーちゃんが外へでてきた。
「りゅう、昨日拾ってきた新しいボールで、ボールなげ
しようよ」
「新しいボールで?」
「そう、新しいボールで遊ぼう」
「このボールはね、ぼくのおきにいりなの。あーちゃん、
古いボールで遊ぼうよ」


             つづく