愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ハプニング? あーちゃんの指をがぶり・・・」 3


「だめ、だめ。せっかく新しいボールを拾ったのだから、
このボールでなくちゃあ。りゅう、新しいボールは気持
が良いよ」
「ねえ、あーちゃん。またこのボールとりあげたりしな
い?」
「そんなことするわけないじゃん」
あーちゃんはにっこりしながらいった。


「数ヶ月前、ぼくのボールをとりあげたくせに・・・」
あーちゃんは、あの日のことをもう忘れてしまったのだ
ろうか?
「まあ、今日はあーちゃんのことばを信じよう」
・・・というわけで、ボールなげが始まった。
あーちゃんがころがしたボールを、ぼくが拾ってそれを
あーちゃんに届ける。
そんなことを、50回ぐらいして遊んだ。


             つづく