愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ハプニング? あーちゃんの指をがぶり・・・」 4


「りゅう、疲れたからもうやめようよ」
あーちゃんがいった。
「もう一回」
「じゃあ、もう一回だけだよ」
ぼくはボールを拾ってきて、「ねえ、もう一回しよう
よ」と、甘えた。
それから十回以上しただろうか。
さすがにぼくも疲れてきた。
「今日はこれでやめよう」
そう思って、あーちゃんのそばへかけよった。


すると・・・。
ぼくが落としたボールを、あーちゃんがさっともち
あげた。
その瞬間、「あっ、またボールをとられてしまう」と
思った。
ぼくは、そのボールをとりかえそうと、大きな口をあ
けた。


             つづく