[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」
「チャンスだ!! さあ、にげよう」 3
あーちゃんがボールを投げる。
それをぼくが拾ってくる。
そして、ごほうびにチーズとかまぼこをもらう。
そんなことを、20回位くりかえした。
ぼくは、だんだん疲れてきた。
そして、キャッチボールにあきてきた。
「りゅう、後一回だよ。ちゃんともどってくるのだよ」
あーちゃんがぼくに念をおした。
「後一回か・・・。じゃあ、逃げるチャンス・・・おっとこ
とばが悪い。冒険に行くチャンスは、後一回しかな
いのか」
ぼくはボールを拾いにいくふりをして、ボールと反対
の方向へ走った。
つづく