2021-06-30 朝顔のエスカレーター 童話 [童話]朝顔のエスカレーター 朝顔のエスカレーター 3 「とうちゃん、とうちゃん。目をあけて。ねえ、とうちゃ ん、おきて・・・」 かなは、おとうさんの体にしがみつき、体をゆすりま した。 さっきまで元気でいたおとうさんが、急になくなって しまうなんて、信じられませんでした。 「かな、おとうさんのそばで、少しお休み」 かなは、おとうさんのそばで休みました。 かなは、おとうさんの手に、自分の手をそっと重ね ました。 すると、おとうさんと過ごした六年間が、なつかしく 思い出されました。 つづく