白駒の池物語


  白駒の池物語96


「そうですか。清太は、八年くら
い前から、白駒がどこかへでかけ
ていることを気づいているようで
した。
でも、清太は、そのことを、長い
間誰にもいえずにいたのですね」



白駒が女神さまの馬だと知り、きよ
は驚きました。
「きよ。あなたも、私の国からそち
らへ行ったのですよ」
「私が・・・ですか?」



「そうです。あなたの両親には、長
い間こどもが授かりませんでした。
二人は、元気なこどもをお授けくだ
さいと、毎日神様にお願いしていま
した。



だから、私がきよを授けたのです。
なくなったあなたのおかあさんは、
心の清い人でしたね。
あなたは、そんなすてきなおかあ
さんに大切に育てていただいたの
ですよ」


              つづく



「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。



     昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081109#p1




初めてこの物語を読んでくださった
かたへ


    白駒の池物語1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1



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