富士山のすきな少女6
すると、富士山のま上から、桜色
のドレスをきた女の人が、ふわっ
と音もなく舞いおりてきました。
「私は富士山に住んでいるこのは
なさくや姫です。
私はずっと前から、かなに会える
のを楽しみにしていました。
あなたは本当に富士山が好きなの
ですね。
それになんて心の優しい少女でし
ょう。
今日は私が一番大切にしている首
かざりを、あなたにあげましょう。
これはダイヤモンド富士といって、
この世にたった一つしかない宝石
です。
この首かざりを身につけていると、
どんな苦しいことも、悲しいこと
も、乗りこえられますよ。
これからもおじいさんを大切にし
てあげてくださいね」
そういいながら、このはなさくや
姫はかなの首に首かざりをつけて
くれました。
姫さまが動くたびに、桜の花の良
いかおりがしました。
つづく
昨日の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090805#p1
初めて読んでくださったかたへ
富士山のすきな少女1