ふしぎな鈴


  小桜姫とふしぎな鈴 9


姫が十才になった春のある日。
姫は庭へでて、満開の桜をじっと
ながめていました。
そして、おとうさんからもらった
桜の鈴を、何回かふってみました。



「リーン・リーン・リーン…」
姫が七回鈴をふった時、どこからか
話し声が聞こえてきました。
「誰だろう?」
あたりをみまわしましたが、誰もい
ません。



じっと耳をすませて聞いていると、
桜の花がこんなおしゃべりをしてい
ました。


       つづく