ふしぎな鈴


   ふしぎな鈴2


「今年もきれいに咲いたのね」
かなは、そっと花のにおいをか
ぎました。
桜の花の香りが、あたりにぷー
んとただよいました。



大好きなおとうさんがなくなっ
た年の春。
かなはおとうさんといっしょに、
この丘へ桜の花をみにきました。
桜の花が美しく咲いていたのを、
今でもはっきりおぼえています。



その時、おとうさんは小桜姫の
話をしてくれました。
小桜姫が大切にしていた、二つ
の鈴のお話です。


           つづく



    昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。



http://www.bk1.jp/product/02593627