ふしぎな鈴


 校長先生と桜の鈴 9


「かな、いいものをあげよう。桜
の鈴だよ。ほら、いい音がするだ
ろう」
「リーン・リーン・リーン」
校長先生が鈴をふると、鈴虫が鳴
いているような音色が、あたりに
ひびきわたりました。



「かな、この鈴をふるとね、花や
小鳥とお話ができるのだよ。でも、
本当にやさしい心をもっている時
しか、花や小鳥とお話することは
できない。かなが今のようなやさ
しい心をずっともち続けることが
できれば、かなが好きなお月さま
や星とも、話ができるようになるよ」


      つづく