ふしぎな鈴


  ふしぎなリュック 4


「かなはなんて清らかな目をして
いるのだろう。こんな目をした人
と、いつかどこかであったことが
あるような気がする。どこであっ
たのだろうか」
先生は、かなのことが気になって
しかたがありません。



古杉先生がこの学校にきてから、二
週間くらいたちました。
かなとりゅうは、丘の上へ散歩に行
きました。
丘には大きな桃の木があり、桃の花
が何輪か咲きはじめたところでした。



「ギィーギィー」
ボートをこいでいるようなきみょう
な音が、どこからか聞こえてきました。


      つづく