2016-12-11 竜神になった三郎 童話 竜神になった三郎 8 一方、娘の方も、「なんてりりしい かたかしら。こんな人の妻になれた ら、どんなにうれしいことか」と思っ たのです。 ひとめみた時から、二人とも忘れら れなくなってしまったのです。 「家はどこ?」 「この近くなの。ほら、あそこに みえる家よ」 「兄弟は何人?」 「私、一人っ子なの。おじいさん と暮らしていたけれど、おじいさ んもこの春なくなってしまったわ。 だから今は一人っきり」 村の娘とちがい、娘のことばは上 品でした。 つづく