竹取物語


くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 1



くらもちの皇子は、はかりごとに
たけた人でした。
「体の具合が悪いので、筑紫の温
泉へ行き療養してきます」
そういって、朝廷から休暇をもら
いました。
そして、かぐや姫には、「これか
ら玉の枝をとりに行ってきます」
と、使者に伝言させました。



皇子に仕えている人たちは、難波
までみんなで見送りをしました。
しのびの旅ということで、皇子の
従者は数人だけ。
皇子は、身近に仕える人だけを連
れて行きました。
見送りの人たちは、皇子の見送り
が終わると、京へ帰りました。


       つづく