竹取物語


帝、かぐや姫の昇天を確かめる 3


使者は御殿に帰り、帝に報告しま
した。
かぐや姫を、ひとめみただけで
も忘れることができないのに、長
い間かぐや姫と暮らした翁は、ど
んな気持でいるのだろう」と、心
配しました。



八月十五日。
帝は、それぞれの役所に命令をだ
し、中将高野大国を任命し、二千
人の兵士を、竹取りのおじいさん
の家に派遣しました。
兵士たちを、家の土塀の上に千人、
屋根の上に千人配置し、使用人と
ともに、かぐや姫を守りました。


         つづく