2017-12-23 開善寺の早梅の精 童話 開善寺の早梅の精 5 「うわさに聞く開善寺の早梅を、 ひとめみたい」 そう思った文次は、そっと戦場 をぬけだしました。 そして、胸をはずませ、開善寺 へいそぎました。 寺へ着くと、梅の花が咲いていま した。 雪のように白い、美しい花でした。 あたり一面に、梅の花のいい香り がただよっています。 なんともいえない清らかな香りで した。 「なんていい香りだろう」 文次は、梅の香りにうっとりしま した。 つづく