2020-01-06 赤い夕顔の花 童話 [童話]赤い夕顔の花 赤い夕顔の花 32 「落ち着け、落ち着くのだ。たかが、寝言ではな いか」 犬坊は、自分の心に何度もそういいきかせました。 でも、犬坊は、自分の気持をコントロールするこ とができなくなっていたのです。 「盛永さまは、私ひとりのものだ。奥がたのお万 さまになどわたすものか。長五郎さまにもわたさ ない。誰にもわたすものか」 そうさけぶと、犬坊はやりをかまえました。 つづく