ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


   かな生まれる 1


小桜姫がなくなってから、五百年近い月日がたちま
した。


南アルプスの山々が美しくみえる町に、女の子が
生まれました。
かなが生まれた時、丘の上の桜が、とても美しく咲
いていたそうです。
かなは、おとうさんとおかあさんと三人で暮らしてい
ます。
おとうさんは、町の小学校へつとめていました。
かなは、笑顔のすてきな、心のやさしいこどもでした。


かなの庭には、南天・梅もどき・まゆみなど、実のな
る木がたくさん植えてあります。
その木へ、いろいろな小鳥がたくさんやってきます。 
「ホーホケキョ、ホーホケキョ」
四月になると、うぐいすがやってきます。
かなはうぐいすがくるのを、楽しみにして待ってい
ます。


         つづく





「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話
「ふしぎな鈴」に収録されています。


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「ふしぎな鈴」の価格は、現在 1540円です。