笛の音よ、永久にひびけ

[童話]笛の音よ、永久にひびけ


   笛の音よ、永久にひびけ 8


「うわさでは、この森でスキー大会が行われるとか。
その会場を作るために、森の木をたくさん切るそう
だ。なぜ人間たちは私たちをみごろしにするのだ
ろうか」
かえでには、人間の気持がわかりませんでした。
「今年は、葉をつけることができないかもしれんのぅ。
いつ切りたおされるのだろうか」
かえでは、不安な気持で毎日をすごしました。


「かえでのおじさん、森の木が、みんな切られてし
まうって、ほんとう?」
リスとかもしかがやってきて、聞きました。
「ほんとうだよ。わしも切られてしまうことになった」
「えっ、かえでのおじさんも?」
「ああ・・・わしもじゃ」


       つづく





「笛の音よ、永久にひびけ」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。