愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「おしっこがでちゃった・・・」 4


「あら、おしっこ・・・」
奥さんはあわててぼくを下へおろした。
そして、雑巾を持ってきて、すばやくふいた。
これが、ぼくとあーちゃんとの初めての出会いだった。



「ぼくの名前は?」 1


「太郎、太郎ー」
「二郎、二郎―」
「まろー、まろ」
あーちゃんは、ぼくをいろいろな名前でよぶ。
「なんで、毎日違う名前で、ぼくをよぶのだ」
ぼくの名前は、なかなか決まらなかった。
あーちゃんは、最初から「りゅう」という名前に決めて
いたらしい。
でも、りゅうなんて勇ましすぎると、迷っていたようだ。


             つづく