愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ぼくはぎっちょ」 3


左手を上手に使って小屋の中へ入るぼくをみて、あ
ーちゃんはいった。
「りゅうは、上手に小屋の中へ入るのね。あら? りゅ
うって、ぎっちょだったのね。 知らなかったわ」と。



「空から白いものが降ってきた。何だろう?」 1


あーちゃんの家に行ってから、十日位たったある朝。
「りゅう、今日は東京へお茶のけいこに行ってくるから、
いい子で留守番をしていてね」
そういって、あーちゃんは朝早くでかけていった。
あーちゃんは、常はセーターとズボンで暮らしている。
でも、今日はみたことのない「着物」をきていた。
お茶のけいこ着らしい。


          つづく