[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」
「温かなカイロをありがとう」 3
その頃、ぼくの妹は、かぜをひいてなくなったらしい。
妹は、たった二ヶ月の命だった。
かわいそうに・・・。
妹もあたたかなカイロを入れてもらっていたら、長生
きできたかもしれない。
妹は「寒いよぉ」って、いわなかったのかな?
おとなしい妹だったから、寒くてもじっとがまんしてい
たのだろうな。
「ぼくはぎっちょ」 1
ぼくは、ぎっちょだ。
何をするにも、左手が先にでてしまう。
あーちゃんはぼくが寒いだろうと思って、小屋の入口
にビニールをはりつけてくれた。
「変なものをはりつけてくれたけれど、どうやって中へ
入ったらいいのだろう?」
つづく