愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ぼくはボールが大好き」 10


ぼくがこどもたちに抗議すると、「おまえだって、草む
らでボールを拾ってきたんだろ」という。
そういわれれば、ぼくには返すことばもない。
「まあ、良いか・・・」
気前の良いぼくは、小学生にボールをあげてしまう
ことが多かった。


それでも、最近拾ってきたボールだけは、大事に小
屋の中にそっとかくしていた。
ぼくみたいにボールの好きな犬はいないだろうな。


             つづく