愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「大好きなハムの中に薬が・・・」 5


何がうまくいったのだろうか?
まあ、いいか。大好きなハムを食べることができたの
だから・・・。
その夜。
「今日、りゅうに・・・を飲ませたの。ハムの中へおしこ
んで飲ませたら、疑いもせずぺろりと飲みこんでしま
ったわ」
「薬を飲ます時には、そうするといいよ」
「そうね」


あーちゃんとこうちゃんが、またひそひそと話をして
いた。
「薬」って聞こえたけれど、薬って何だろう? 
何の薬かな?
その後、ぼくは何度か回虫の薬を飲まされた。
あーちゃん。ぼくがくいしんぼうでなかったら、きっと
うまくいかなかったと思うよ。


          つづく