[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」
「大好きなハムの中に薬が・・・」 4
「何のにおいだろう?」
一瞬、そう思った。
しかし、そんなことはすぐ忘れてしまった。
大好きなハムを目の前にして、ぼくはわくわくして
いた。
そして、あーちゃんがさしだしたハムを、何の疑い
もなく、ぺろりと飲みこんでしまった。
しかし、飲みこむ時、なんとなくいつものハムとちが
うような気がした。
気のせいだったのだろうか?
飲みこんでしまった後、なにげなくあーちゃんの顔
をみた。
「ああ、うまくいった」
あーちゃんはそんな顔をしていた。
つづく