愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ぼくはボールが大好き」 4


「なぜ?」
「なぜって、考えりゃわかるら。この犬、何でものみこ
んじゃうの」
あーちゃんが「この犬」といっている。
あーちゃんがぼくのことを「この犬」という時は、ろくな
ことがない。


「りゅう、そんなことしないよね?」
「それが、この犬、とんでもないことをするのよ。この間
もね、チューインガムを飲み込んで、大騒ぎしたんだ
から・・・」
そういうと、あーちゃんは無理やりぼくからボールをと
りあげた。
「おい、何するんだ。りゅうにボールをかえしてやれよ」

こうちゃんも応援してくれた。


              つづく