[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」
「自分でおしっこをしてね」 2
しかし、何の音かぼくにはわからなかった。
「だだーん」という音は、あーちゃんが階段から足を
ふみはずした音だと、後で知った。
だから、ぼくのおしっこどころではなかったのだろう。
こらえきれずに、ぼくはその場でおしっこをしてしま
った。
五分位して、あーちゃんは足をひきずりながら、ぼく
の所へやってきた。
「りゅう、きてあげられなくて、ごめんね。階段から落
ちてしまったの。痛かったわ。りゅう、これからは自分
でおしっこをしてね」
あーちゃんはすまなそうにぼくにいった。
つづく