[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」
「空から白いものが降ってきた。何だろう?」 3
「だれか、助けて!!」
ぼくはひっしで助けをもとめた。
しかし、だれも助けにきてくれなかった。
となりにこうちゃんの両親が住んでいるが、二人とも
犬は大きらい。
だから、二人ともぼくには興味がないみたい。
鎖がからまったまま、ぼくは何時間も動けずにいた。
空からは、白いものがどんどん降ってくる。
ぼくの体にも、白いものがつもりだした。
庭も白いもので真っ白になった。
「こうちゃんが早く帰ってこないかな」
ぼくはこうちゃんが帰ってくるのを、首を長くして待
っていた。
つづく