愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「空から白いものが降ってきた。何だろう?」 4


夕方になり、だんだん暗くなってきた。
ぼくは心細くなって、「くぅーんくぅーん」と、大声でな
いた。
しかし、となりに住んでいるおじいちゃんもおばあち
ゃんも、きてくれなかった。
ぼくのなき声が聞こえなかったのだろうか?


夜七時半頃、やっとこうちゃんが帰ってきた。
「こうちゃん、助けてぇ」
ぼくはこうちゃんに助けをもとめた。
「かわいそうに・・・。鎖がからまってしまったのだね」
そういって、こうちゃんはからまった鎖をほどいてく
れた。
「ああ、助かった・・・。こうちゃん、ありがとう。
それにしても、あーちゃんはどこへ行ってしまったの
だろう?」


          つづく