[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」
「大好きなハムの中に薬が・・・」 2
「でも・・・りゅうは鼻がいいからね。うまくいくかしら」
「うまくいくさ」
台所で、あーちゃんとこうちゃんが、なにかひそひそ
と話をしている。
耳のいいぼくにも、「・・・」の部分は聞こえなかった。
「・・・」を飲ませるっていったけれど、何を飲ませてく
れるのだろう?
「ハム」「ちくわ」ということばが、耳に残った。
「大好きなハムとちくわを、ごはんの中に入れてくれ
るのかな」
単純なぼくは、そう思った。
つづく