愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ハプニング? あーちゃんの指をがぶり・・・」 12


「りゅうって、本当にしつこい犬ね。りゅうがあんなにし
つこい犬だとは思わなかった・・・。
耳をひっぱっても、しっぽをひっぱっても、かんでる指
をはなしてくれないのよ」
「りゅうだって、血をみてびっくりしたのだろう。ハプニ
ングだとはいえ、一番かわいがってくれる人の指をか
んじゃったのだから。りゅうはどうしている?」


「小屋に入ったまま、御飯だよといってもでてこないわ」
「反省しているのだよ。きっと・・・」
「そうね。りゅうだって、かみつく気でかみついたわけ
ではないだろうし・・・」
こうちゃんに話を聞いてもらい、あーちゃんのいかりも
だいぶおさまってきたようだ。


             つづく