朝顔のエスカレーター

[童話]朝顔エスカレーター


朝顔エスカレーター 12


空は真っ青で、黄金色の太陽が、目の前にきらきら
とかがやいていました。
花のまわりを、白や黄や紫のちょうが、ひらひらまっ
ています。


はるかむこうに、小高い丘がみえました。
丘の上で、誰かが手をふっています。
かなは、丘へむかって、広い野原をどんどん走りま
した。
「おとうさんではないかしら」
丘の上で手をふっていた人も、かけおりてきました。
やはりなくなったかなのおとうさんでした。


             つづく