朝顔のエスカレーター

[童話]朝顔エスカレーター


朝顔エスカレーター 11


すると、どうでしょう。
朝顔のつるが、するすると動き出したのです。
まるでエスカレーターに乗っているような感じでした。
かなの家が、かなの村が、どんどん小さくなって、とう
とう見えなくなってしまいました。
朝顔エスカレーターは、途中止まることなく、空に
むかってどんどんのぼっていきます。


「かなさん、つきましたよ」
その声で、かなははっとわれにかえりました。
ついた所は、広い野原の真ん中でした。
たんぽぽやすみれやれんげの花が、野原一面に咲
いています。


             つづく