白駒の池物語


  白駒の池物語86


片足が穴にはまっています。
耳をすますと、「たったった、たっ
たった」という足音は、もう聞こ
えません。



「ああ、こわかった」
清太は、大きなため息をつきました。
穴から足をぬこうとした時、どこ
からかいいにおいがしてきました。
「何のにおいだろう」
清太は、あたりをみまわしました。



すると、みたことのない赤い木の
実が目に入りました。
清太は、穴から足をぬき、木の実
の方へ歩いていきました。



みるからにうまそうな木の実でした。
清太は、木の実を一つとると、口
にほうりこみました。


             つづく



「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081030#p1




初めてこの物語を読んでくださった
かたへ


    白駒の池物語1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1



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