白駒の池物語107
「ぱか、ぱかっ、ぱか」
どこからか、ひずめの音が聞こえ
てきました。
「ひひーん」
「ひひーん」
「おや? あの声は、白駒の声」
すると・・・。
湖面に、白駒の背にのった清太の
姿があらわれました。
はてしなく続く草原を、清太がさ
っそうと走っています。
「清太さーん。私よー」
きよは、大声でさけびました。
でも、清太からは、何の返事もあ
りません。
「きよ。清太の姿をみることがで
きて、よかったね。
さみしくなったら、いつでもこの
湖へきなさい」
どこからか、女神さまのやさしい
声が聞えてきました。
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081120#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
「次の日」「次の日」と押せば、
「白駒の池物語」を続けて読む
ことができます。