黄金色のまゆ玉4
その日の夜。
青年たちは、物陰にかくれて、
明神さまがでてくるのをじっと待
っていました。
すると・・・。
明神さまがでてきました。
「おお、寒いっ」
明神さまは、空をみあげみぶるい
しました。
そして、なにやら小声でつぶやく
と、足早に歩き始めました。
その早いことといったら。
青年たちは、こんなに早く歩く人
をみたことがありません。
青年たちは、たちまち明神さまを
みうしなってしまいました。
「明神さまって、足が早いんだね。
まるで、氷の上をすべるように歩
いていったよ」
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090105#p1
信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。