2019-09-06 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 59 第六章 湖を泳ぐ娘 7 「次郎さん、魚よ」 「魚?」 「泳いでいる途中、つかまえたの。後で焼いて 食べよう」 きよは、次郎に魚をわたしました。 「きよちゃん。早く髪をかわかさないと、かぜ をひくよ」 次郎は、自分のてぬぐいをきよにわたしました。 きよは、そのてぬぐいで髪をふきました。 次郎のにおいが、ぷーんとしました。 きよと次郎は、いつものように、一晩中語りあ かしました。 楽しいひとときでした。 つづく