2019-09-07 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 60 第六章 湖を泳ぐ娘 8 その後。 きよが、次郎の所へたどりつく時間が、だん だんに早くなりました。 会うたびに、十分二十分と、早くなっていっ たのです。 「きよちゃん。今夜は、ずいぶん早かったね。 いつもより早く家をでたの」 ふしぎに思い、次郎が聞きました。 「いつもと同じ時間よ」 きよは、そういいました。 でも、いつもと同じ時間であるはずがない。 きよちゃんは、いつもより早く家をでたのだ ろうと、次郎は思いました。 つづく